冬の乾燥や冷えによる肌トラブルが過ぎたかと思えば、次は花粉によるゆらぎ肌の季節がやってきます。肌は一般的に約28日間かけて新しい肌と古い肌の交換が行われているので、花粉のピークに備えて花粉に負けない肌作りをするなら、今すぐに始める必要があります。今日は中医美容を専門とする筆者が外側と内側の両方からできる肌作り法を伝授しますね。
花粉に負けない肌ってどんな肌?
わたしたちの肌は、もっとも外側にある角質層によって外的環境から守られています。そのために、本来はどんなに花粉が飛んでいても肌が刺激を受けることはないのですが、それでも、花粉の刺激で乾燥や赤みを伴ったかゆみを感じる方がいますよね。
この2つの違い、肌のバリア力の高さにあります。言い換えれば、肌を守ってくれている角質層の質が良いということ。つまり花粉に負けない肌とは、どれだけ質の良い角質層を育めるかなのです。
栄養たっぷり! 満たされた角質作り
角質をはじめ、わたしたちの細胞は血液によって運ばれる栄養素と酸素によって作られます。そのため、質の良い角質を作るには、体内を巡る血液の流れを整えることが大事です。血液の流れを良くするために、日頃から体を冷やさないように心掛けましょう。
また、1日の中で机に向かっている時間が長い人や、あまり運動をしないために筋力が少ない人は、お風呂上がりのスキンケアやボディケアをするついでに簡単なマッサージで体内の血行促進をしましょう。クリームを塗るついでくらいの短時間でもOK。それよりも毎日の積み重ねが大事です。
肌作りには食生活も欠かせない!
先ほど話したように肌作りには、食事から吸収される栄養素が必要不可欠。そこで花粉に負けない肌作りを徹底したいなら、食生活にも少し意識を向けてみましょう。ポイントは、1. 余計な水分は溜め込まないこと、2. 肌作りに必要なエネルギー、中医美容でいう「気」を補うことです。
1. 余計な水分は溜め込まないこと
よく水は1日1.5~2リットル飲んだほうがいいと聞きませんか? 一概には言えませんが、これは、どちらかというときちんと運動をしていて、発汗をしている人に当てはまります。あまり汗をかかない人は、かえって余計な水分を溜め込んでしまいます。
中医美容では、これを水毒といいます。水毒はむくみだけでなく、ツライ花粉の症状の原因とも考えられているし、ニキビの原因にもなりえます。
そこで、水分をたくさん摂った日は、同時に利尿効果の高いコーン茶やレタス、スイカ、小豆などを摂ってみてくださいね。
2. 肌作りのガソリン「気」を補うこと
酸素と栄養素が揃っていても、動かすパワーがなくては作れるものも作れませんよね。そこで良質な赤身肉やかぼちゃ、山芋、玉ねぎなどの食材でパワーを補いましょう。
潤いたっぷり! 満たされた角質作り
体内から栄養素と酸素が運ばれたら、次は外側からも角質作りの手助けをしてあげましょう。角質層は天然保湿因子と細胞間脂質という構造によって、水分を抱え込み、まるでレンガの壁のように肌を守ってくれています。
この天然保湿因子と細胞間脂質のそれぞれの主要成分がアミノ酸とセラミドです。そのため、花粉によって肌が揺らぎやすい時期はこの2つの成分が配合された化粧水や美容液でたっぷり保湿ケアをしてあげましょう。もともと角質層にある成分なので、特別なことをしなくても質の良い角質を作る手助けができますよ。
毎日の積み重ねで花粉に負けない肌作りを
実は私は、四年前に花粉の影響を受けて、肌が極度の乾燥とかゆみ状態に陥ったことがありました。この状態になるとスキンケアは肌なじみが悪く、メイクはどんなに時間をかけてものらずで…。花粉症でない私ですが、花粉の威力を体感したことがあります。
なので花粉の影響を受けてからでは遅いので、今のうちに花粉に負けない肌作りをすることをおすすめしたいです。肌には自ら花粉に対抗する力があるので、諦めずに毎日の食生活とスキンケアの積み重ねを心がけましょう。目指すは花粉に負けない健やかな肌ですよ!